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1月, 2020の投稿を表示しています

超小型SBC『LicheePi Nano』を触る! その2 〜microSDからOS起動・カーネルビルド編〜

前回の記事 ではLicheePi nanoの構成の説明やSPIフラッシュからのOS起動から自作プログラムの実行までをまとめていました。 今回はラズパイのように microSD からOS起動する方法と、LicheePi nano用 Linux カーネル のビルド方法をまとめていきます。 学習内容 LicheePi nanoで microSD に書き込んだ Linux を起動 LicheePi nano用 Linux カーネル のビルド方法 事前実践準備 前回記事の確認 LicheePi Nano本体 USBシリアル変換モジュール(cp2104等) ブレッドボードなどの配線機材 Arduino   IDE (シリアル通信ソフトならなんでも良い) 電子工作・UART通信の配線知識 Linux の基礎知識 dd コマンドの基礎知識 Docker環境・基礎知識 筆者開発環境 MacBookPro 2017 ArduinoIDE: 1.8.10 Docker: Docker version 19.03.5, build 633a0ea 参考ページ https://steward-fu.github.io/website/mcu/lichee-nano/flash_image.htm steward-fu.github.io 1. LicheePi nano用 Linux を microSD に書き込む まずはラズパイのセットアップ同様OSイメージをダウンロードします。 ダウンロードは以下のリンクから行います。 https://github.com/steward-fu/lichee-nano/releases/download/v1.0/image.7z ダウンロードができたら早速解凍します。 解凍した ディレクト リの Nano_tf_480272.dd.zip ファイルを解凍します。 Mac では標準のソフトでは解凍できないので、以下のソフトをインストールします。 The Unarchiver MacPaw Inc. ユーティリティ 無料 apps.apple.com 解凍すると Nano_tf_480272.dd ファイルができます。 ファイルを解凍する ラズパイのセットアップでは .img ファイルを使いますが今回は .dd ファイルを使用することになります。 この形式

超小型SBC『LicheePi Nano』を触る! その1 〜セットアップ編〜

今回はSBC( シングルボードコンピュータ )の中でもかなり小型なLicheePi Nanoについてまとめていきます。 SBCではラズパイが代名詞として挙げられますが、今回扱うLicheePi Nanoはラズパイゼロよりもさらに小さなSBCです。 日本語の情報がほとんどなく、まだわからないことが多いボードですが、現在わかっていることを共有できればと思います。 学習内容 LicheePi nanoで内蔵フラッシュに搭載された Linux を起動 Go言語で書いたプログラムをLicheePi nanoで実行 事前実践準備 LicheePi Nano本体 USBシリアル変換モジュール(cp2104等) ブレッドボードなどの配線機材 Arduino   IDE (シリアル通信ソフトならなんでも良い) 電子工作・UART通信の配線知識 Go言語開発環境 Linux の基礎知識 筆者開発環境 MacBookPro 2017 Go言語: go version go1.13.5  darwin / amd64 ArduinoIDE: 1.8.10 参考ページ http://nano.lichee.pro/ nano.lichee.pro 1. LicheePi Nanoについて Sipeed Lichee Nano www.switch-science.com LicheePi Nanoは超小型&安く購入ができる点が利点として挙げられます。 しかし、その反面デメリットもあるのでまとめていきます。 メリット 超小型 1000円前後と安い (注1-1) ラズパイよりOS起動が早く感じる(標準OSが最小限であるため) 消費電力はラズパイより低い デメリット 開発情報がほとんど中国語 ラズパイに比べてSOC(CPU・メモリ等)性能は低い LicheePi Nanoだけでは WiFi ・BLEが使えない モニタ用インターフェースが FFC (フレキシブルフラットケーブル)でしか対応していない 注1:  Raspberry Pi  Zero v1.3( WiFi ・BLEなし)よりは割高になります。 このようにデメリットが多く結局『ラズパイの方がいいじゃん!』と思うかもしれませんが、その通りです。 しかし筆者はとある理由でこのボードに触れることとなったのですが、記事の続きが出れば理由を